「バーチャル図書館」開発、コロナ禍でリアルな体験 読売新聞11月28日


「バーチャル図書館」開発、コロナ禍でリアルな体験

2020年11月28日 12:30読売新聞オンライン

コロナ禍で各地の図書館が休館したことを受け、仮想現実(VR)の図書館を自宅から楽しめるシステム「バーチャル図書館」を、図書館運営などを行う「図書館流通センター」(東京)などが開発した。2年後をメドに実用化したいという。

バーチャル図書館は、専用のサイトから、パソコンやスマートフォンで利用。現実の図書館を訪れたような感覚で、棚から本を選ぶことができる。現在は、梶井基次郎の「檸檬(れもん)」を始め、著作権が切れた作品など12点の電子書籍を用意。今後、出版社にライセンス料を支払い、閲覧できる本を増やしていく。

研究者や司書らで作る団体の調査では、自治体などの図書館の休館率は、緊急事態宣言下の5月上旬に9割を超えた。同社は大日本印刷(東京)とバーチャル図書館の開発を進め、今後、仮想空間で選んだ紙の本を、実際の図書館から取り寄せたり、電子書籍の形で購入したりできるようにサービスを拡充する予定。

企画・開発に関わった図書館総合研究所の広木響平専務は、「リアルな図書館に行けない時も、本を探すワクワク感を味わってほしい」と話している。専用サイト(https://www.vrlib-trc.jp/)で、30日まで試験版を公開している。

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