DNP読売新聞
品切れ文庫本の復刊プロジェクトの先に、DNPが見据える出版構造改革
8/1(金) 15:15配信
オフセット印刷や活版印刷を行ってきた同工場は、22年からデジタル印刷を手掛ける。現在はコミックや文庫、企業のしおりなど年間約100万部を製造する。以前は別々の機械で行っていた印刷や製本の作業も、全長90メートルほどある機械で一気にできるという。
「10年ほど前は一般のオフセット印刷に対しデジタル印刷は品質で劣っていたが、技術が向上した今は遜色がない」。DNP出版プロダクツ第2製造本部の東沢晋二郎本部長(53)は胸を張る。
DNPによると、かつては2000~3000部が重版の基準と言われたが、デジタル印刷はより少ない部数でも可能という。これにより、従来は反応できなかったきめ細かな増刷の要望にも対応できるようになった。
書店からの復刊支援をきっかけとしてDNPが目指していることは、「書店が売りたい本」を、少部数で適時製造して再流通させる新たな基盤作りだ。
出版社から集約した書名、発行日などの書誌データを書店が気軽に閲覧できるようにする。そこから書店の要望を積み上げ、需要に合った供給で書店の利益を増やし、買い切りによる独占販売で返品をなくす。無駄なコストを減らし、業界全体の収益改善を図る。
6月に発表された政府の書店活性化プランでも返品を減らし、出版流通改善を図ることが盛り込まれた。
DNP出版イノベーション事業部構造改革推進本部未来創造部の望月和樹・副部長(51)は、「既刊本にも『まだ売れる』魅力的な本が眠っている。本の作り方と届け方を変革し、出版流通の新たな選択肢を生み出したい」と語っている。
オフセット印刷や活版印刷を行ってきた同工場は、22年からデジタル印刷を手掛ける。現在はコミックや文庫、企業のしおりなど年間約100万部を製造する。以前は別々の機械で行っていた印刷や製本の作業も、全長90メートルほどある機械で一気にできるという。
「10年ほど前は一般のオフセット印刷に対しデジタル印刷は品質で劣っていたが、技術が向上した今は遜色がない」。DNP出版プロダクツ第2製造本部の東沢晋二郎本部長(53)は胸を張る。
DNPによると、かつては2000~3000部が重版の基準と言われたが、デジタル印刷はより少ない部数でも可能という。これにより、従来は反応できなかったきめ細かな増刷の要望にも対応できるようになった。
書店からの復刊支援をきっかけとしてDNPが目指していることは、「書店が売りたい本」を、少部数で適時製造して再流通させる新たな基盤作りだ。
出版社から集約した書名、発行日などの書誌データを書店が気軽に閲覧できるようにする。そこから書店の要望を積み上げ、需要に合った供給で書店の利益を増やし、買い切りによる独占販売で返品をなくす。無駄なコストを減らし、業界全体の収益改善を図る。
6月に発表された政府の書店活性化プランでも返品を減らし、出版流通改善を図ることが盛り込まれた。
DNP出版イノベーション事業部構造改革推進本部未来創造部の望月和樹・副部長(51)は、「既刊本にも『まだ売れる』魅力的な本が眠っている。本の作り方と届け方を変革し、出版流通の新たな選択肢を生み出したい」と語っている。