アマゾンの契約更新とは

アマゾンとの直接販売契約(「e託」と呼ばれるもの)を6月30日をもって解約しました。

理由は、e託に関して数ヶ月前にアマゾンから、交渉の余地のない条件変更通知(有志舎が不利になる変更)があり、それをそのまま吞むことはどうしても出来なかったということによります(もちろん、条件変更はうちだけでなく、色々な出版社に届いていると思います)。

そうしたら、早速、120冊くらいの返品が本日届き、アマゾンのサイトでは有志舎の殆どの本が「カート落ち」(アマゾンに在庫がなく、マーケットプレイスの中古でしか買えない)状態か、注文はできても「1~2ヶ月以内に入荷」というひどい表示になっています。

これからアマゾンは、売りたいと思った有志舎の本だけを、一般の書店さんと同じく取次会社を通して仕入れて販売することになりますから、逆に言えば売りたくない本は仕入れなくなります。もちろん、仕入れるか仕入れないかは小売業であるアマゾンの自由なので、メーカーである有志舎は何も言えません。有志舎としては、在庫がある本は何でも発注があれば翌日には出荷しますが(アマゾンの表示のように1~2ヶ月も掛かるわけがありませんから、安心してご注文ください)、発注が無ければ出荷出来ないのでどうにもなりません。

ただ、著者の方からすれば、「自分の本が中古(マーケットプレイス)でしか売ってない」という状態になり、それがいつまで続くか分からないので、不愉快になられるかもしれません。申し訳ありません。

ただ、アマゾンからの交渉の余地のない一方的な条件変更通知を吞むことはどうしても出来なかったので、ここは意地を通させてください。

たしかに、経営判断としては間違っているのかもしれません。

条件が不利になったって、あの巨大なアマゾンで確実に売ってもらった方が得策だというのは普通の経営判断だということは分かっています。

しかし、こういう一方的なやり方に黙って耐えて、不満タラタラのままアマゾンの言いなりで商売し続けるというのは、どうも私の性に合いません。

やせ我慢でしかなく、馬鹿な経営者だとは思いますが、どうか、お許しください。

とはいっても、今はまだ移行期だからで、少ししたら普通にアマゾンでも販売されるようになるのかもしれません。

実際に、新刊である『加賀藩の明治維新』はアマゾンから数十部の発注があったと、取次会社から連絡があり、普通に十数部を在庫させて販売しています。

では、既刊書はどうなるのか、まだ分かりませんが、アマゾンも合理的に考えれば、マーケットプレイスで中古を買われるより、自分で仕入れて売った方が儲かるわけですから最低1冊は並べておいた方がよいと判断するように私は思います。

が、今後チェックしていきたいと思います。

もちろん、ネット書店はアマゾンだけではありません。

以下の版元ドットコムのサイトからは、紀伊國屋ブックストアやhontといったネット書店で有志舎の本を普通に買うことができます。

https://www.hanmoto.com/bd/yushisha

そして、何よりもお近くの書店さんで買っていただければと思います(有志舎の本を置いてあるのは大規模書店や大学生協・購買会だけになってしまうかもしれませんが)。

どうぞ、よろしくお願い致します。

以上、ご説明まで。

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